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ハンドポンプのモノ問題を解決するために考えた仕組み

おはようございます。タカハシイツロー(@takahashi126)です。

前回のお話はこちら

ハンドポンプが故障してもすぐ修理できるように部品(スペアパーツ)をすぐかえる環境が必要なのに、住民やコミュニティーが部品を買える環境にない。

でも、自然にマーケットが成立していないハンドポンプの部品のマーケットを作るってそもそもムリゲーな感じがしませんか?

それができたらアフリカ村落部のハンドポンプ維持管理のヒト・モノ・カネ問題のモノ問題を解決できるんですよ。

そこで、SOMAPはその部品を買える環境作ることにしました。

ハンドポンプ維持管理におけるモノ問題

そもそも、ハンドポンプの維持管理におけるモノ問題である部品(スペアパーツ)の問題に取り組んでいたのは何もSOMAPが最初ではありません。

まず、国にあるハンドポンプの種類が多すぎると修理部品(スペアパーツ)として必要な種類も増えますし修理の技術も多様になるので、簡素化するためにも国が定めるハンドポンプのモデルを定めている国もあります。

ハンドポンプの種類は前回のお話でも触れたIndia Mark IIかAfridevのどちらかか両方とされるケースが多いです。仏語圏アフリカと言われる西アフリカに国ではフランス製のVergnet社のハンドポンプも国が定める規格のハンドポンプになっている国もたくさんあります。

ハンドポンプの規格化とよく議論されるのが国内生産化です。

ガーナでは随分前からIndia Mark IIの国内生産をはじめ、必要な部品を自国で生産するようにしています。そうすることで修理に必要な部品(スペアパーツ)が供給されやすい環境づくりをしようとしているのです。

SOMAPが作る環境

ハンドポンプの維持管理にかかるモノ問題への取り組みとして、

  1. 規格化し必要となる部品の種類を減らす、
  2. 自国生産をして供給し易くする、
というアプローチが程度の差はあれ各国で見られます。

SOMAPが目指したのは、既存の環境と組織で持続的に部品の購入できる仕組みをつくることでした。

規格化するにも水質、地下水位、修理工の技術、過去の経緯などもありどちらかのハンドポンプを国の統一規格にすることもできず、国内生産するには政治的、経済的、産業的な様々な働きかけと作業が必要なため一朝一夕でできるようなことではありませんでした。

そこで、SOMAPが提案したモデルはリボリングモデルでした。

 

まず、販売対象となる大体の範囲内にあるハンドポンプの種類と数を確認し、一定期間の間に必要になると思われる修理部品(スペアパーツ)の量を算出します。これをシードストック(初期在庫量)とします。

その修理部品の最低量が在庫として残るような初期在庫量をプロジェクトにより提供し、同じ修理部品を同じ数量だけ購入できる価格で販売するようにします。

そうすることで、販売による歳入で同量の修理部品を再度購入する。プロジェクトが入れた初期在庫が回り回って(リボルビングして)、また店に部品が在庫として確保されるという仕組みです。

この仕組みが機能するには絶対的に必要な前提条件があります。

モノを提供するにはモノを調達する原資が必要です。その原資は販売によって得られる収益です。つまり、モノを販売し続けるためにはまず住民が定められた価格を適時に支払うことが必要となるのです。ここにカネの問題が出てきます。

この絶対的に必要な前提条件は満たされるものでしょうか?

 

続きはこちら

 

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