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改正労働契約法と開発ワーカー

おはようございます。タカハシ126(@takahashi126)です。https://twitter.com/takahashi126 

 

無知でいるとはなかなかよろしくない。しかし、なんでも把握しておくというのは難しい。せめて、自分に関係することは最低限把握しておく必要がある。

 

国際協力に携わる開発ワーカーが把握しておくべき法律が一つある。それは労働契約法

 

今まで大して気にしたことはなかった。だって、まさか自分に直接関係することになるとは思っていなかったから。

 

改正労働契約法とは?

 

厚生労働省のHP「労働契約法の改正について」には改正労働契約法のポイントと関連する様々な文書のリンクがある。これによると以下の3つのポイントがある。

 

1. 無期労働契約への転換

有期労働契約が繰り返し更新されて通算5年を超えた時は、労働者の申し込みにより、期間の定めない労働契約(無期労働契約)に転換できるルールです。「労働契約法の改正について」

 

2. 「雇止め法理」の法定化

最高裁判例で確立した「雇止め法理」が、そのままの内容で法律に規定されました。一定の場合には、使用者による雇止めが認められないことになるルールです。「労働契約法の改正について」

 

3. 不合理な労働条件の禁止

有期契約労働者と無期契約労働者との間で、期間の定めがあることによる不合理な労働条件の相違を設けることを禁止するルールです。「労働契約法の改正について」

 

 

ただし、「大学等及び研究開発法人の教員等、研究者、技術者、リサーチアドミニストレーターについて、無期労働契約に転換する期間を5年から10年に延長「労働契約法の改正について」」するという特例があるので、全ての職種に該当するわけではないらしい。

 

 

国際協力、開発ワーカーへの影響

 

以前からこのブログを読んでくださっている方はご存知の通り、開発ワーカーには非正規ワーカーが多くいる。つまり、開発ワーカーは労働契約法でいうところの有期労働契約で働いているわけ。

 

僕の場合、これまで国際協力機構(JICA)という日本の政府開発援助(ODA)を実施する独立行政法人と有期労働契約を何年も続けてきた。契約形態や役職、派遣される国や業務内容は様々ではあるものの、要するに2年から3年の期間で仕事をし、契約が終わる前に次に応募する仕事を探し、応募し、選考過程を経て、合格すれば仕事にありつけるというプロセスだ。

 

僕はこれまでザンビアで3年5ヶ月、日本で2年、タンザニアに随伴家族で2年、日本で7ヶ月、エチオピアで3年、ヨルダンで1年と仕事をしてきた。

 

労働契約法がなんたるかを知ったのは、ヨルダンでの契約の延長の話を雇い主から頂いた際、延長は1年以上できないと言われた時だ。

 

説明では、エチオピアで3年業務をしており、エチオピアとヨルダンでの業務の間に6ヶ月のクーリングオフ期間がなかったため、継続加算されるため、ヨルダンで最長2年の契約を持って5年となるからということ。

 

5年を超える契約をすると、労働契約法上、無期労働契約への転換を迫られるからということだろう。

労働契約法イメージ図

(引用元:Pasona「労働契約法の2018年問題 有期契約社員の無期転換制度の対応ポイント」

 

2017年の4月以降、国際協力機構(JICA)ではないものの、他の日本関係機関との有期労働契約に基づいて海外で働いている同業者の知り合いの2人ほども同じような理由で契約の延長ができなかったと言っていた。

 

これは、無期労働契約への移行をそもそも期待していない僕ら開発ワーカーにとってはいい迷惑でしかない。

 

ただ、日本の派遣社員や有期労働契約の現状は改善されるべき点がある客観的には思うところもあるため、この労働契約法の改正が悪いとは言わないが、正直言って海外で非正規契約にて業務をする開発ワーカーには少々足枷になると思う。 

ただし、来年2018年から無期労働契約への移行する権利を有する有期労働契約の人たちには色々考えるべきところがあるらしい。最近、関連する記事をよく見かけるので、幾つかをリストアップしておきます。

 

 

開発ワーカーがどう対応するか?

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何を言っても法律な訳で、NGOやNPOでなければ開発ワーカーの雇い主は政府系となると、労働契約法を遵守せざるを得ない環境にある。

そんな中で僕ら開発ワーカーはどうするべきか?

 

こうなったらNGO/NPOや国際機関、国連機関を目指すのが一つの手段だろう。そうでなければ、経験を生かして社会起業でもするというのも一つかと思う。

どうしようというより、これがむしろチャンスだと思いたい。

 
 

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