開発協力・国際協力

アフリカで開発協力プロジェクトに携わった結果に出した答え。

おはようございます。タカハシイツロー(@takahashi126)です。

前回のお話はこちら

アフリカはザンビアという国に1,000以上あるハンドポンプが設置された井戸は、村落地域の住民が安全な飲み水を得るための大切な施設です。

そのハンドポンプの維持管理にはヒト、モノ、カネの課題があり、どれか一つを欠いてもSDGs(持続可能な開発目標)で目指す持続的で安全な給水サービスの提供をすることができません。

2005年から始まったJICAの技術協力プロジェクトでは、ヒト、モノ、カネ問題のうちモノの安定的な流通を通じた持続的な維持管理体制の構築をモデル化しました。

それをSOMAPモデルとし、ザンビア地方給水国家プログラムのモデル事業として全国展開を目指していたのが当時プロジェクトの専門家をしていた僕です。

 

結果はどうだったか?

プロジェクトは当初2年間(2005年8月〜2007年8月)で実施され、2年では十分な成果を達成できなかったため、対象地域を拡大するとともにモデルの定着を進めるべくフェーズ2(2007年8月〜2010年8月)が実施されました。僕は最初の3年間(2005年5月の立ち上げ準備から2008年9月まで)ほどを現地で担当していました。

僕がプロジェクトを実施していた間にSOMAPモデルがザンビアの国家モデルとして十分な成果をあげ、定着したかというと答えは「していません」

僕が考える原因や理由はいろいろありますが、大きな問題の一つは在庫管理のキャパシティだったと思っています。

数年前からZiplineという革新的なサービスが度々話題となっています。これは千の丘がある国でドローンを使って田舎の診療所などに輸血を届けるサービスです。ドローンを使ったサービスに注目が集まりますが、サービスの根幹には輸血のニーズに応えられるよう様々な種類の血液を準備し、管理し、必要に応じて提供できるロジスティックスにあると思います。

ハンドポンプの維持管理においてもロジスティックスがしっかりしないことには部品の安定供給ができません。

その安定供給を部品の原資を提供し、販売、在庫管理、再調達手続きなどを身につけるためのノウハウを提供することで可能にしようとしたのがSOMAPというプロジェクトです。

プロジェクトの結果についてちゃんとした評価を行ったわけではないですが、アフリカの地方給水セクターにおいて持続的な維持管理を可能にする制度としてSOMAPのモデルが取り上げられていないところをみると、当初プロジェクトが目標としていた上位目標は達成されていないのではないかと思います。

 

やっぱやめた、、

僕はザンビアでJICAの技術協力プロジェクトに携わり始めたのは30歳の時。安全な水の供給を一つの手段としてアフリカ村落地域の貧困削減に携わりたいと思っていた僕にとってザンビアでのプロジェクト従事はまさに願ったり叶ったりでした。

しかし、プロジェクトの結果とは関係なく、僕はザンビアでの3年半ほどの開発協力事業に携わった結果、僕は方向転換を決断しました。

開発ワーカー、もうやめた、と。(続きはこちら

 

 

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