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「やりぬく力」グリット(grit)とは何か?

おはようございます。126(@takahashi126)です。【2016年11月6日更新】

AERA1冊からどれだけブログ記事が書けるか挑戦中です。まずは1本目。

福岡伸一さんの連載コラムでこんなのが紹介されていた。

grit

「やりぬく力」と訳されるgrit(グリット)について。

人にはそれぞれ個性や性格ともされる才能や能力があるけど、知能指数や学歴に関係なく成功する人の特性とされるのがこのグリットだという。

福岡さんのコラムで引用されているダックワースさんのTED講演はこちらから。

gritとsuccessでググって出てくる英文の記事や論文では、やり抜く力をもった生徒をgritty students、そういう人をgritty individualなどと書いている。

なんだかおもしろい表現だ。

随分前から使われているようだけど、今の今まで知らなかったので少し恥ずかしい。

どうしたらgrittyになれるか?

グリットが何らかの成功に与える影響については明らかなようだけど、そのような資質をどのように養うのか、身に付けるのかについてはまだまだわからないらしい。

ただ、しっかり実証はされていないものの、Psychology Todayに掲載されているこのコラムによるといくつかの理論があるらしい。

1.失敗することをよしとする

学校の児童や生徒であれ、働いている人であれ、誰でも失敗は不可避なもので、むしろ失敗を奨励されるほうがいいかもしれないらしい。
ただ、その失敗から学ぶという姿勢は欠かせない。

2.成長志向をもつこと

成長志向を持つ人は、継続的な努力でこそ様々な能力が養われていくと考えるらしい。
そして、そういう人は失敗を恐れない。
また、結果(成績や成果)ではなく、プロセスを重視し、そこを評価するという傾向があるようだ。

3.グリットについて話すこと

グリット「やりぬく力」そのものについて話すことが大切なようだ。それが何なのか、成功するうえでどれだけ有益な資質か、と。

自分の経験に基づいて、「やりぬく力」でなしえた成功や失敗などを子どもや同僚と話すも大切とされている。
そうすることで失敗は仕方ないことを十分認識し、代替案はどうかを検討することもできる、と。

諦めるべきか、やりぬくべきか

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ベストセラーになったOutliers
(日本語版は天才! 成功する人々の法則
)という本に1万時間が何かを身に付けるうえでの基準になると書かれている。
楽器の演奏であれ、語学であれ、何かを自分のものにするには一定時間が必要で、それが1万時間

これは一日4時間とすると、そこに至るまでに2,500日、年にして7年弱かかる。7年間、毎日4時間、休むことなくやってどうにかそれなりのものが形になるということですね。
それだけでなかなか簡単ではないのがわかる。

そういう意味でもやり抜く力をもち、あるレベルに達するまで続けることは成功の秘訣なのだろう。

でも、7年間もやり続けていることってあります?それが一日1時間でも30分でも。
習慣として続けているものはやはり自分の力になるのでしょうが、続けること、やり抜くこと、grittyになることはなかなかたやすいものではなさそうです。

では、諦めてはダメか?

ぼくも好きな為末さんの名著ともいえる諦める力~勝てないのは努力が足りないからじゃない

ここでは、自分の特性を見極めて諦めることの大切さについて書かれている。

まとめ

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天才とは努力できる人、みたいなことどこかで聞いたか見た気がする。

天賦の才というのはあるだろうけど、要は一つのことに打ち込み続ける忍耐力を持ち合わせていないと天才ではないのかもしれない。

努力なしにポッとできるのが天才ではないのだとしたら。 むしろ、努力無しに何かがポッとできても、継続しないとその先の高みには行けないんだろう。

凡人であるぼくがgrittyになるにはどうしたらいいか?

一つには成長志向をもって、失敗を失敗、苦労を苦労と感じない「何か」をまず見つけることが肝心だと思う。
それがなんであれ、その「何か」を意欲をもって突き詰めていくことで成功が見えてくるのではなかろうか。

まず、「何か」を見つけるのも大きな問題だが、仮に見つけることができたとして、それを続けることがこれまた大変だろう。
そもそも、自分に向いていないと途中で思ってしまうかもしれない。他に興味関心が湧くかもしれない。

grittyかどうか、あるいはgritを持ち合わせているかどうかは後になって誰かが判断するものだと割り切って、当事者たる自分は自分がgrittyかどうかを考えるより、自分の日々の時間と労力を注ぐ価値あると思えるものを見つけることが何より大切なんじゃないかというのがぼくの結論です。

また、無駄に「やりぬく」ことも何らかの価値と意味があると信じています。
結果的に諦めることになっても、そこには過程として自己の能力を向上させてくれた学びがあるはずです。

gritにも通じるように、大切なのは、過程や失敗から学んだものを生かし、今この一瞬の積み重ねを日々努力していくことなのでしょう。
なんか、ありきたりな言葉ですが、結局そういうことなんじゃなかろうか。

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http://ask.fm/takahashi126 

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