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国際人とは何か?あなたにもできる、必要な資質はたった3つ

おはようございます。タカハシ126(@takahashi126)です。

 

国際人とはどういう人か?

国際人に必要な資質は何か?

 

こんな質問を現役高校生から頂きました。その高校生は国際協力に関心を持っている方ということです。

 

これは正面から真面目にぶつかって僕なりのベストアンサーをひねり出さないわけにはいきません。ある意味僕の程度が試される難しい質問です。

 

国際人を英語でいうと?

まず、国際人を英語でいうとなんでしょう。ふと僕が思いついたのはglobal personとかa person with global perspectiveとかです。そこで英辞郎on the webで調べて見ました。

出て来た単語は以下のとおり。

  • cosmopolitan (person)
  • an international personality
  • internationally-minded person
  • people of cosmopolitan character
  • world citizen

国際化という時グローバリズムというからついついグローバルという単語が頭に浮かんでしまいますが、グローバル(global)とは「球のような・球状の」という意味のglobeが転じて「地球のような・世界的な」となったようです。では、コスモポリタンと何が違うのか?

 

コスモポリタニズム

国際人としてのコスモポリタンはWikipediaによると、一言で「コスモポリタニズムに賛同する人々」ということです。では、コスモポリタニズムとはなんでしょう?

これは

人種・言語の差を乗り越えた世界平和には全ての国家を統合した世界国家を建設すべきである

という世界国家構想が古くは古代ギリシア時代、そして最近ではドイツの哲学者カントによって思想的な発展を経たようです。

現代の国民国家を踏まえていうと、人種、言語、国家を超えて世界市民として全地球的平和を志向する考え方がコスモポリタニズムという感じがします。

ただし、政治学、政治思想なのか国家を超える思想としてコスモポリタニズムはしばしばアナーキズム(無政府主義)と同じように捉えられる傾向もあるようです。また、コスモポリタニズムは国ごとの壁や障壁をなくしボーダーレス化を志向するグローバリズムと思想的に似通っているとされることもあるようです。
僕の解釈としては、もっと性善説的というか理想的で、コスモポリタニズムはあくまでも異なる人種、言語、文化、社会、そして国家さえも尊重し認めた上で、全世界的な平和と共存を志向する考え方というものです。

 

国際人とは?

では、これらを踏まえ高校生から頂いた質問の答えとして国際人とはどういう人かと考えてみると、僕の考えでは上記コスモポリタンの解釈である異なる人種、言語、文化、社会、そして国家さえも尊重し認めた上で、全世界的な平和と共存を志向する考え方を持った人となります。
でも、これってなんか当たり前のようで漠としていて、「じゃあ俺、何すればいいの?」という感じがします。なので、もっと日常生活に還元できるような定義が必要でしょう。
自分の解釈、そして言動が国際人としてのそれにならないことには国際人でないとすると、その実践が非常に重要だと思います。そして、国際人とはどういう人かという問いに対する答えとして僕が大切だと思うのではその実践的な部分です。
ちょっと脱線しますが、様々な啓発思想の大元とされる心理学にアドラー心理学というものがあり、個人的には実践的な国際人とはこのアドラー心理学で示される様々な考え方がとてもしっくりくると感じています。例えば、課題の分離や愛、そして自立の考え方など。

国際人として実践

では、国際人として何を実践する必要があるか?

これは国際人に必要な資質が何かという問いの答えになると思います。そして、僕はアドラー心理学に影響されている傾向があるので、上記の本の要旨と重複することがあります。
そして、国際協力に携わる国際人という視点も半分強引に入れるようにしてみました。

 

1.多様性の受容(他者への尊敬)

国際人として何より必要なのは違いを認め、受け止め、尊重し、それでいて共に生きることのできる力だと思います。

今でいう多様性を受容するという感じでしょうか。

自分が住んでいる市町村、あるいは通っている学校や勤務先でも様々な人がいるでしょう。「生理的に嫌い」なんていう他人もいるでしょう。
でも、生理的だろうが、外見だろうが、言動だろうが、嫌いに思う人は仕方がありません。でも、それが差別したり、区別したり、なんらかの差異を作って批判する対象としてしまうのは間違いです。他人は他人、それはそれとして尊重することが大切です。
国際協力の現場では自分の慣れ親しんだ慣習とはまったく違う慣習を目の当たりにします。

生きる上での価値観だって、僕のように「やりがい」や「正しいこと」というもの以上に「生きるために必要な(より高い)収入」「よりよい仕事」が何よりも大切だと考える人にもたくさん出会いました。
価値観や生き様は人それぞれ。それはそれとして受け入れることができないことには、共に仕事をするにしても上手くはいきません。大切なのは強制ではなく共生ですから。

 

2.なぜを探求し理解する姿勢

多様性を受け入れるということは、違いを尊重し、他者をそのまま尊敬するということです。

そのためには、知ることが大切だと思います。

これは文化人類学的なところもありますが、他者をそのまま受け入れることを大前提として「なぜ?」「どうして?」「何がそうさせるのか?」を理解することは国際人として必要な実践だと思います。
国際協力の現場では、ある社会課題の改善に取り組む上で、経済的・社会的・文化的背景を理解することは不可欠です。

人々の生活は物理学や化学のように定理・法則で動いているわけではありませんから、その社会において「なぜ」「どうして」を深掘りしながら、課題解決に取り組む必要があります。
ただ何故彼は同性が好きなのか、を深掘りすることはよろしくないと思うので、深掘りして何故を理解する対象はよく考える必要があるでしょうね。

 

3.コミュニケーション能力

国際人のプラットフォームは自分が住んでいる場所(日本人であれば日本)とそれ以外の違う場所ではないかと僕は直感的に思っています。自分が住んでいる場所とは違う場所は世界に無数に散らばっていますが、自分が住んでいる場所は今いるココです。
どちらに居たとしても必要なのは自分の考えをどう発信するか。つまりはコミュニケーションです。

多様性を受け入れ、他者を尊重し、批判や否定をしないとしても、その姿勢を発信しないことには誰にも何もわかりません。自分はこう思う!をしっかり発信するのも国際人として必要な資質だと僕は思います。
また、海外であれば英語は必須です。国や地域によっては、フランス語、スペイン語、アラビア語、中国語などを話せる方がいいでしょう。

言語は多くを習得するのは非常に難しいので、できれば英語はしっかり身につけた方がいいと思います。

しっかりと言っても決してネイティブになる必要はなく、英語を聞いて英語でなんとなく答えられるというレベルに行くだけでも大きな違いがあると思います。

 

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まとめると以下の3つが僕が国際人として必要な資質です。

  1. 多様性を受容し、他者を他者として尊敬する
  2. 探究心、原因を追求する姿勢をもつ
  3. 自分の考えをしっかり伝えるコミュニケーションをする

最後に国際人をグローバリゼーションの文脈で解釈するとボーダーレスな経済活動でどれだけうまく泳いで生き残るかというような印象を受けてしまいます。

僕は国際人という際にはあくまでもコスモポリタンであるべきだと思うのです。

ただ単に障壁や関税を取っ払って国や地域に制限されない経済活動をするだけでなく、多様な社会・文化・思想を尊重し、真に豊かな世界的な平和を志向するのがコスモポリタンであり国際人であると思いたいから。

現実ではそんな考えを持つのは甘くて、ジョン・レノンじゃないけど夢想家という人もいるかもしれない。 日本では過酷の労働環境で自殺せざるを得ない人だっているくらいです。単純に多様性を受容しようなんて言っても現実的な話とは思えないかもしれません。

でも、今、僕らはそれを実現するべく努力しないと、我らの子どもたちは同じ問題に直面し続けるかと思うと、今僕らが背負うべき役割は自ずと明らかになるのではないでしょうか。

 

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  • 2018年3月15日加筆修正

 

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