おはようございます。タカハシイツロー(@takahashi126)です。
The Guardianの記事を見てビビッときました。
参考記事:New fountains and bottle-refill points to tackle London’s plastic waste | The Guardian
ロンドンでは2018年に一回使用されるだけで廃棄されるプラスチックゴミを削減するために飲み水をボトリングできる水飲み場(給水ポイント)を設置するらしいです。
ロンドンの計画概要
ロンドン市内に給水ポイントを設置する計画は、2018−2019年ロンドン大都市圏予算案(GLA Group Budget Proposals and Precepts 2018-2019: Consultation Document December 2017 (PDF))で示された計画のひとつで、包装ごみの削減、水道水へのアクセス改善を目指すほか、2026年までにリサイクルごみや生物分解可能なごみを埋立地に廃棄せず再利用するという目標の達成を目指しているという。
2018年2月と3月のうちに、20か所の給水ポイントを新設予定というものの、場所はまだ決まっていないようです。春先のパイロット事業がうまくいった際には、2018年の夏にロンドン市内の他の場所にも給水ポイントを設ける予定だとか。
無料の給水ポイントを提供するお店の店頭にはそのようなマークが付けられるとのこと。これは顧客を引き込むきっかけにもなるかもしれませんね。加えて、給水ポイントの場所はアプリでもわかるようにするらしいです。
日本でこれを導入するべき3つの理由
1.日本の水道水は飲める
日本の水道水は飲むことができます。各家庭で煮沸をせずに飲める水というのは世界的にとても貴重です。飲める水道水を東京都はボトルに詰めて「東京水」として販売しているくらいです。
そうであれば、マイボトルに水を詰められる給水ポイントを作るのは、水質という点では大きな問題になりませんよね。南アルプスの天然水やいろはの売り上げは落ちるかもしれませんが、一回きりで捨ててしまうペットボトルを減らすという意味では、水道水を提供する給水ポイントを設置するのはいいアイデアかもしれません。
2.日本には公共の水飲み場がある
日本には公園という公園に公共の水飲み場があります。そこにペットボトルに水を入れられるような給水ポイントを作ることができれば、マイボトルを持ち歩く人にとっては便利になるのではないでしょうか。
また、ロンドンのように店舗に給水ポイントを作ることで、消費者を呼び込むこともできるかもしれません。店舗の場合、スペースが課題になるでしょうけど、、
3.オリンピックに向けた公共サービス
東京オリンピックでたくさんの外国人が暑い夏にやってきます。水はまさに命です。また、日本の外国人旅行者は増えるばかり。外国人旅行者が安心して、そして無料で飲み水を得るサービスとして給水ポイントを設置し、ついでに日本っぽい耐久性のある水筒を販売すればなかなか人気がでるのでは?!
パッと思いつく3つの課題
とはいえ、単純に考えただけでも課題がいろいろあります。
無収水
公共の給水ポイントとなると、公園で使用される水のように、水道局にとっては収益にならない無収水となってしまいます。使われれば使われるだけ、その飲み水の生産や輸送にかかったコストが回収できなくなります。今後大規模な設備投資が必要になる水道設備の運転維持管理を考えると、無収水の増加に伴う減収というのは規模にもよりますが悩みの種にもなるでしょう。
運転維持管理費
給水ポイントを作るのはいいものの、その維持管理はどのように行えばいいのでしょう。水道局が行う場合、更なる固定費となるでしょう。店舗が提供する場合は、無収水や維持管理の問題も起きないと想像できますが、店舗側が負う維持管理の手間があります。
投資に見合った費用対効果があるかどうか、持続的な維持管理ができるかどうかは十分考察される必要があると思います。
一度ある程度成熟して規制や法律が出来上がると、なかなか新しいことを進め難くなるという傾向はありますが、ごみの削減、給水サービスの改善という点からこのような取り組みは一考の余地があるのではないかと感じます。
飲料水メーカーからの反発
健康問題やら安全性やら費用対効果を理由に、ミネラルウォーターを販売している飲料水メーカーから反発があるかもしれませんね。でも、既存のサービスは新しいサービスに淘汰されていくのが経済活動です。給水ポイントを作ることが、広く人々の利益になるのであれば、企業はビジネスの見直しを迫られても仕方がないのかと。
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