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国際協力の仕事をするための英語はどうにかなる

国際協力の仕事を始めて15年が経ちました。海外での仕事、つまり英語での仕事を自分の本業としているものの、自分はこの15年間でどこまで成長したのか。

思い返せば、大学生の時、履修はしていなかったけど、聴講していた授業の一つに英語だけで講義するという科目がありました。「国際協力の仕事をするのに、英語ができなければ仕方がない!」と気合を入れて受講していたのを今でも覚えています。

何故、今でもよく覚えているかというととても恥ずかしい、むしろ屈辱的な経験をしたからです、、、

学生時代の英語レベル

履修していた他の学生は多くが帰国子女なのか、身振り手振りが日本人離れしている感じで、先生の講義中に手を上げて急にペラペラと英語で質問したり、先生の質問に対しみんながみんな英語で我先にと答えようとするような人ばっかりで、日本で日本人社会の中で日本人だけによる純粋培養で成長してきた当時20歳そこそこの僕にはある意味カルチャーショックな講義でした。

1年間、自分なりに講義に出席(聴講ということでテストも提出物もなかったから気楽だった)して、最後の講義にそれはやってきた、、、先生が「1年間勉強した感想を一人ずつ言って欲しい(勿論、英語で!)」 

チーン、でしたよ僕としては。は!?、でしたよ。そこですぐに教室から飛び出したい気分でしたよ。

でも、どういう訳か僕は教室から逃げ出すことはせず(抜け出せないような場所にいただけかもしれないけど)、自分の順番を待ちながら何を言おうかソワソワしていました。そして、自分の番が来て何を言ったかというと、、、

講義を受けたことで、国際協力を自分の仕事としていきたいと強く感じることができたけど、実際に自分で国際協力の現場を見たわけでもないし、貧困や環境問題に取り組むことをライフワークとしていけるかどうかの自信がないのも正直な気持ちです。なので、卒業後、現場を自分の目で見てもっと勉強したいです。

と。皆、英語で自分の考えを立派に言っている中、一人、日本語で。たった一人、日本語で。

これはこうやって文字にしただけではわからないその場の空気というか雰囲気というのがあると思うのですが、その時シーンとしたのをよく覚えています。自分のコメントの前に自分で「英語でちゃんと伝えられないと思うので、日本語で失礼します」というようなことを言った記憶があります。その数年後には、その先生に大学院進学の際の推薦状を書いてもらうことになったし、当時同じ授業を受けていた同級生とは今でも似通った仕事場で会うこともあるけど、誰も唯一一人、日本語でコメントしたことについて何か言われることはなかったのが救いでもあったけど、

この15年で意識したこと
 
それ以来、英語だけはどうにか身につけないといけない、自分には努力が必要だ、強く思うようになった。語学に王道はなし、と言われるよう、地道に少しずつでも努力を続けていかなきゃならない、と。

だから読んでいてもイマイチわからなかったけど、英字新聞(Japan Times)を駅の売店でなるべく毎日買うようにした。缶コーヒー一本飲む代わりに英字新聞を買うと思えば、学生にでもできることだったし。まだ大学に籍がある頃は、語学ラボラトリーにある無料の英会話テープをダビングし、過去のNHKラジオ英会話を勉強した(全く金がかからずお得だった)。

常に意識したことは、日常的に英語に触れる努力を続けるということ。英語を使う環境に身を置くようになってからは、可能なかぎり人と接して英語を聞いて話す機会を作ること。今もまだ発展途上では歩けれど、今でもこの二つは英語を身につけていく上でとても必要だと思う。

自分の現在地とこれから

学生時代の苦い経験から20年、国際協力を自分の仕事としてから15年経った今、どの程度英語を使えるようになったかというと、仕事上はあまり不自由しないようになった。それは、使う単語や言い回しも大体決まっているから、だと思う。自分が英語で何不自由ない生活を送れるかというと、そんなことは全くない。

息子の幼稚園の友達の誕生日会でお呼ばれした時、会話に困ることも多い。仕事仲間と世間話をしていると何を話しているのかわからない時もある。ジョークがわからず笑えなかったり、会話の中身がわからないのは、文化的なものや時事情報が把握できていないというのもあるだろう。でも、それでも、自分にはまだまだ努力が足りないと思う。努力というか、継続していく必要があると思う。

今の結論は、仕事の英語はやればどうにかなる!だから、社会貢献意識が高く、国際協力、開発援助を自分の仕事としたいけど英語が不安という人は迷わず突き進めばいい。英語はちょっと続ける努力をすれば、仕事上はどうにかなるはずだから。

ちなみに今でもNHKラジオの英語は続けています。

 


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